音楽は素晴らしい。フレーニの歌唱も見事。音楽に関して語ることはあまりないが、とにかく演出がとてつもない。蝶々さんはじめ親族一同などはまさに『百鬼夜行』。『雨月物語』を髣髴とさせる庭園。蝶々さんの母親など、あまりの挙動不審さに目が離せない。ボンゾー、ヤマドリに至っては、出てきた途端に大爆笑。文字通り手を叩いて大喜びだ。この『妖怪大行進』の中で、何故だかスズキ役のルードヴィヒだけが、妙に可愛らしい。ヘンと言えばヘンなのだが、頭から2本付き出たかんざしがファンシー系怪獣の角のようで、妙に納得(笑)。
日本の『それっぽさ(笑)』も凄いが、アメリカ側ほうの演出も凄い。簡単に言えば『アメリカだしぃー、ティーシャツ着せときゃいいじゃん?』という感じ(笑)。日本人も怒るかもしれないがアメリカ人も怒るだろう(笑)。
非常に素朴の疑問なのだが、フレーニ、ドミンゴ、カラヤンと、ギャラを無尽蔵に使って製作しているのだから、何故一言日本大使館に『着物ってどんな感じ? 日本の家ってどんな感じ?』と聞けなかったのだろうか。聞いても教えてもらえなかった、とはいわせない。キャストは一流だ。絶対にみんな見るだろう。こんな恥かくくらいなら大使館だってタダで教えたはずだ(笑)。これこそまさに『国辱』(笑)。
イタリア人(一般の人)と一緒に見たのだが、彼女も大爆笑していた。カラヤンはどんな顔して見たんだろう? いろいろと想像すると、2次的にも楽しめる。しつこいようだが音楽は超一流なので、本気で冗談をやっているようで見ながら涙が出るほど笑った。ある意味必見。フレーニの芝居の所作も、彼女が撮影を終えて家に帰って、夕飯のネタにしただろうと思うくらい愉快だ。とにかくとてつもなくめちゃめちゃで面白い。真面目なオペラファンは怒るかもしれないが、好きか嫌いかと言ったら私は好きです(笑)。