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蜩ノ記
 
 

蜩ノ記 [単行本]

葉室 麟
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第146回(平成23年度下半期) 直木賞受賞

内容紹介

鳴く声は、命の燃える音に似て―― 命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか? 豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり……。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説!

登録情報

  • 単行本: 327ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2011/10/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4396633734
  • ISBN-13: 978-4396633738
  • 発売日: 2011/10/26
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,116位 (本のベストセラーを見る)
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38 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
立て続けに葉室麟の作品を読んだ。

『星火瞬く』
『刀伊入寇』
そしてこの『蜩ノ記』

同じ葉室麟作品(『橘花抄』『川あかり』)のレビューでも記した通り“理不尽に立ち向かう正義”というテーマは
いずれも共通している。

そして、この3作品の中では本書が最もストレートに“正義”を表現している葉室麟ならではの作品と言えよう。

主人公 秋谷はどこまでも実直で、清冽で、しかし虐げられた人々への想いは優しさにあふれ、熱い。
そして淡く切なく実らぬも凛とした慕情を胸に秘めながら、泰然と腹を斬る。

これぞ、“葉室ワールド”である。

但し、他のレビューアーが指摘の通り“藩内のごたごたや人間関係の説明が少々煩わしい”のも事実であり
残念ながら葉室麟のBest of Bestとは言い難い。

葉室麟これまでのBestは『銀漢の賦』か『橘花抄』か、あるいは『いのちなりけり』か?
未読であれば是非!
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
主人公の約束された死が「ダモクレスの剣」のように読者の頭上に重く圧し掛かる状況設定、多彩な登場人物とその縁(えにし)、謎解きとスリル、現代の会社組織等にも蔓延する人間関係や指揮命令関係上のストレスの描写などなど、大いに堪能しました。一日かけて一気読みでした。

「武士は名こそ惜しけれと申すが、名を捨ててかからねばならぬのが、ご奉公というものであろう」(68頁)。
「忠義とは、主君が家臣を信じればこそ尽くせるものだ。主君が疑心を持っておられれば、家臣は忠節を尽くしようがない。・・・ 疑いは、疑う心があって生じるものだ。弁明しても心を変えることはできぬ。心を変えることができるのは、心をもってだけだ」(125〜6頁)。
「わしは策をめぐらし、謀を用いて用人頭まで上った。しかし、それより上の役に就きたくば、武士として恥じぬ生き方をせねばならぬと気がついたのだ。たとえば戸田のようにな−」(306頁)

但し、十分に第一級の時代小説だとは思いつつも、主人公(戸田秋谷)の造型が完璧過ぎたような印象も・・・ もっと内面の葛藤というか独白部分があれば、より感情移入できたやに思われます。また、檀野庄三郎の主人公への感服も、余りに素直で早く起こり過ぎたのでは。更に、悪役(中根兵右衛門)もかなり浅薄な人間で、何でこんな奴のために死なんとならんのかね、と思ってしまいました。(★5つには、正直これらの点でやや躊躇いがありました。)

ストーリー的には、源吉と郁太郎の関係と別れが哀切。この二人の存在と絡みがあって物語が大きく膨らんだのだと思います。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ringmoo トップ500レビュアー
形式:単行本
流石に直木賞を受賞した作品です。
実に読みごたえがありました。

主人公は戸田秋谷で、彼は前藩主の側室との不義の疑惑容疑で、幽閉されて家譜編纂を命じられ、しかも10年後には切腹をすることを命じられています。
これに対し、この物語の進行役とでも言える語り手は、刃傷事件を起こしながら何とか死を免れた檀野庄三郎です。

この庄三郎が秋谷のお目付け役として彼の家を訪れる所から、物語は始まります。
そして、物語が進むうちにどんどん彼の心が秋谷に惹きつけられてゆくのがよく解ります。
それは決して彼だけではなく、彼にかかわる人間は少なからず引き付けられてゆきます。
その原因は、必ずしも「死」を目の前にした人間の迫力にだけあるのではなさそうです。
むしろ、彼の「善」或いは「正義」に対する弛まない信条にあるように思えます。
このあたりの描写の素晴らしさに、読者も惹きつけられてゆきます。

物語の裏に、出世を目指す武士たちの確執や、逆に男女の淡い恋心が巧みに組み合わされ、楽しい読み物になっています。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
静かな物語。
本格派時代小説です
静かな中に、人間の覚悟を感じます。
凛とした主人公の気構え、かっこ良いです。
投稿日: 27日前 投稿者: SOULTRAIN
説明過多
何だか説明過多な表現が多すぎて興ざめ。でも、最後までスラスラ読み進められるので、つまらなくはない。
投稿日: 29日前 投稿者: へな子
受賞で知った著者
直木賞と芥川賞、違うとは知っているけれど、
今回の受賞者3名を読み比べてみて、一番面白いと感じた作品だった。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 吉田
泣けます。
淡々とした内容かと思って飽きるかなぁ〜って思ってたのですが
意外や飽きることなく最後まで読み終えました。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ラグナ
期待しすぎた?
私はあまり面白くありませんでした。とても静か。武士とは、信念とは・・・なんか哲学書を読む気分でした。登場人物の中では、源吉が一番心に残りました。貧乏の中でも信念を... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ビビすけ
時代の閉塞感の中で秋谷の凛とした姿勢が際立つ
関ヶ原から200年下ったこの時代、武士たちは先祖の遺産で生きている。先祖の働きに応じて家老の子は家老、50石の子は50石とベースが決まっている。そしてその50石と... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: waves
行動力
ここぞという構想力が歴史を動かす。
そんなことがひしひしと伝わってくるのだ。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: yass
美しく生きるには死を怖れてはいけない、しかし残されたものを気遣わなければいけない
貧しい農村に幽閉されつつ死を怖れずに凛として精錬潔癖な生き方を貫いた武士の話、とも考えられるが、むしろ、死を畏れなかったから、主人公は武士らしい生き様を貫くことが... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: パーピ
良質の小説!
1ページ目から,一気に江戸時代にタイムスリップ。難しい言葉や複雑な人間関係も気にならずに物語に入り込めた。読みながら途中何度も「あ〜やっぱり,小説はいいな〜TVや... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: ラムカノンユメト
ヤバイ。
久々・・・かなりヤバイ、男の最高峰の世界を魅せて頂いた。
こんな、腹括る人が今、このご時世にどんだけいるものなのか???... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: 龍彦
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