日頃、小難しい本ばかり読んでいるとどうしても性とは関係ない日々を繰り返すことになる。それに夢中になってしまい、女性などどうでも良くなってしまうからだ。しかし、青年の私にとっては極めて不快なクリスマスという時期が近づく度に、どうも人恋しくなる。決して、女性との付き合いが無いわけではない。だが、その人とセックスをしたいと激しく思えない。これは、一青年にとってある意味病気である。
「本を読むということは、沢山の人と関わっていくのと同じである。」、「想像力を養うためにすこぶる読書は良い」、「人間力がアップする」等といった言葉が頭をかすめる。私は、ついに官能小説というものに手を出したのだ。この本は官能小説として買った最初の1冊である。子供の頃、週刊新潮の官能小説を読んでいたが、金を払ってまで買ったのはこれなのだ。恋愛経験不足の補正と想像力・人間力アップにつながると言うなら間違いないはずだ。
この本は1冊で9人の主人公の性体験を堪能できる。トリである「二人のひとりあそび」だけはレズビアンものだが、それでも何らかの仮想体験にはなるだろう。男性向けとはいえ、女流作家によるアンソロジーであると言う点も少なからず女性側の願望や感情が綴られているはずなのだ。
自分にはそれなりの想像力があったということか、成人向け漫画やDVDよりも自分に合っている気がした。露骨な性描写でストーリーが粗雑なモノよりも活字の方が得られるものが多かったのだ。もちろん、先に挙げた2つにも良い点があるわけだが。