前作よりこちらの方が好きです。
タイトルの割にさらりとした印象の前作に比べ、こちらは「沙野先生、奈良先生、どーし
ちゃったの!?」という位、濃い〜エロスが炸裂してます(笑)。
攻めの強引でえげつない攻めっぷりは鬼畜と紙一重(ていうか鬼畜)。でも受けにはその暴
力的なまでの激しさがどうしても必要で…。
悪く言えば利害の一致カップル。詩的に言うならしっかり組み合わさった歯車、又は精巧な
鍵と錠前のような二人。
「利用」から「渇望」へ、「利害の一致」から「唯一無二の存在」へ。理屈ではない互いの
引きずられていく感が、香りを効果的に使いながら巧みに描写されています。
「仲よく手ぇ握り合いながらアンアン言うセックスなんて、したくねぇだろ?」
このお下品なセリフに続くラストシーンは、静寂と穏やかさに包まれ神聖さすら漂います。
至極単純な動作を、互いの想いの象徴へと昇華させる沙野先生の筆力の妙!
全編に散りばめられた歪んだ黒いエロがあるからこそ、このエピローグへの帰結が
よりいとおしく透明なものに感じられるのです。
「人間の想像力バンザイ!!」ラスト数行のみで私にそう言わしめた作品。
至極単純な動作とは何なのか、気になる方は読みましょう(笑)!