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蜘蛛の巣のなかへ (文春文庫)
 
 

蜘蛛の巣のなかへ (文春文庫) [文庫]

トマス・H・クック , 村松 潔
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

Twenty-five years ago, an unspeakable crime was committed and Roy Slater fled--from the life he thought he wanted, from the memories he couldn't avoid, and from the devastating suspicions of those he called friends. But now that his estranged father is dying, the prodigal son has returned to confront the past--and finds himself inextricably caught up with an old flame and a new murder, one that leads him inevitably back into the twisted web of deceit and violence from which he thought he'd escaped.

In this haunting novel of literary suspense, Edgar Award-winner Thomas Cook once again delves deep into the realms of betrayal, passion and murder. --このテキストは、 マスマーケット 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

余命短い父を看取るため、二十数年ぶりに故郷の田舎町へ戻ってきたロイ。かつて弟が自殺した事件の真相を探るうち、一生を不機嫌に過した父の秘密を知ることになる。そして町を牛耳る保安官の不審な行動。蜘蛛の巣のような家族と地縁のしがらみに搦めとられるロイは、だが次第に復讐のターゲットを見出して行く。

登録情報

  • 文庫: 337ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2005/9/2)
  • ISBN-10: 4167705109
  • ISBN-13: 978-4167705107
  • 発売日: 2005/9/2
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
父の死期が近づいていることを知った主人公は、戻ってくるつもりではなかった故郷の地を踏む。
出て行った頃と何も変わらないように見えるそこには、
いまもなお、思いなかばで分かれてしまった昔の恋人と、
忘れようとしても忘れられない過去のある出来事が横たわる。
「あきらめてしまった人々」が多く登場するクックの作品だが、
本作の鍵を握るのは、あきらめきれない気持ちだ。
それは事件のきっかけにもなり、解決への糸口にもなり、
同時にこの作品の魅力にもなっている。
少しずつ記憶の糸がほぐれていくにつれて、あらわになっていく真実にたちむかうとき、
主人公の横には、いつも大きな存在でいた人=父がいる。
父と息子、というこれもまたクックの作品のキーワードのひとつだが、
この作品を読んで救われる気持ちになったのは、この関係性のゴールのおかげかもしれない
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 993
形式:マスマーケット
クックの作品をあまり好まないひとは、そのあまりに後味の悪い悲劇性を嫌うようです。穏やかに見える表層の下に隠された人間の悪意や憎しみが物語の終盤にいっせいに噴き出してきて、圧倒されてしまうことはたしかです。ただPlaces in the Darkの日本語訳のあとがきにも指摘されているように、最近のクックの小説は「救い」のある結末を用意するようになっていると思います。そのもっとも成功した例がこの作品だと思われます。毒蜘蛛のように町に君臨する元保安官と主人公の対決がすべての過去の暗闇を明かしてゆき、埋もれかけた悲しい過去を一挙に清算する。その展開のスリルと、最後に用意された「救い」の美しさは、ビンテージ・ワインの後味にように心地よい読後感をもたらします。私にとって昨年読んだ小説のベストです。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:マスマーケット
クックの作品の中では珍しくサスペンス小説の王道を行くスタイルの作品です。主人公の暗い過去、その過去と現在が複雑に交錯しながら進行する語り口などクック特有の世界が展開されてゆくのですが、他の作品と明らかに違うのは主人公の「健全さ」と、主題ともいえるごくまっとうな家族愛といったものがストレートに描かれているところでしょうか。それにしても読み手の予測を常に裏切りながら、意外な結末に向かって一気に盛り上げてゆく筆致は見事。また文章の美しさは並みのサスペンスライターとは比べ物になりません。後味のよい佳作です。
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