「虹のかけらを抱きしめて」は、メアリー・ジョー・パトニーの作品の中では「放蕩者に魅せられて」に次いで2番目に私の好きな作品で、しっとりとした大人の雰囲気があります。
ヒーローのマイケル・ケニヨンは「楽園は嵐の果てに」では、ニコラスの元妻キャロラインに密通してニコラスを苦しめる、思慮が浅く女性を見る目の無い愚か者でした。いかし、もう二度と同じ過ちは繰り返さないと心に誓ってイギリスを離れ、戦争に参加して自分を律した生活を続けます。6年後、この作品に描かれたマイケルは、逞しくて自制心の強い、思いやりのある男性になっています。
子どもの頃から父親とのねじれた親子関係に苦しみながらも、父に認めてもらおうと努力し、戦争で傷つきながらも栄誉を得て生き抜き...見方によっては、このお話はマイケルの成長物語ともいえるかもしれません。しかし、キャロラインには利用され、理想としたキャサリンは人の妻...。彼は、誠実なキャサリンと心安らかな幸せをつかむことができるのでしょうか。
作者さんは、マイケルを一番気にいっているんじゃないかな?努力して自制心を身につけた彼には幸せになってもらいたい、と思っているのではないでしょうか。キャロラインとのことがあって、やんちゃの子ほどかわいいって言うでしょ!
4人の「堕天使」のうち3人のお話は出版されていますが、あと1人レイフのお話はまだ邦訳されていませんし、「虹〜」に出てくるケネスも素敵なので2人のお話の邦訳を待ちこがれています。