本書は対談形式で成り立つ。
養老 孟司=昆虫に関する著書もある菜かで本書の系列では『三人よれば虫の知恵』〈共著〉
専門の解剖学だけでなく、社会時評なども手がける。『正義で地球は救えない』ほか。
河野 和男=国際熱帯農業研究センター、キャッサバ育種室長歴任、変異の大きな巨大な育種材料集団をつくりあげる。甲虫類の世界的コレクターとしても知られる。
第1部「虫の目で世界を眺めて」 人はなぜ虫を集めるのか、種や属は存在するのか、種の分布と分化の関係性について論じる。コラム「進化は末広がりではなく先細り」が参考になる。
第2部「生き物たちのつどう社会」人為的な生態系、生物は遺伝子の乗り物なのか、生物学は情報学だという現代社会的発言に傾聴すべきものがある。横道それているようで、エスプリの効いた発言もある。「〈愛国心〉という粗暴なものを、私は持ち合わせているのかいないのか、よくわからない。しかし「お国のため」といわれれば、一度くらいは死んでみようかと思う。そういう気持ちなら、まだいくらかは持ち合わせがあるような気がする。