「井岡堅固」国立東都大学(≒東京大学)卒の仕事バリバリできる超エリート、この物語の主人公です。自分には到底、こんなに仕事できないなと思いながらも、いつもながら読み進むにつれ物語に引き込まれてしまいます。
「この登場人物はあの人がモデル」、「この会社はあの会社のこと」「あの事件の事か」などと思い起こしながら物語を読み進めていきますが、戦後〜直近日本現代史的な側面もあるほど様々なことが盛り込まれた小説です。逆に沢山盛り込み過ぎたためか、「金融腐蝕列島」シリーズなどの高杉作品よりも奥深さが足りないのかな?という面も少しあるように思います。しかし、「小泉・竹中路線」を指弾し続けてきた最近の作品の集大成的な意味合いもあるのだとおもいます。
また、「藤村政雄」(「乱気流」に登場)をひどくこき下ろすあたりなどが、高杉作品初心者の方には「?」という部分もあるかなとも思われますので、この作品を読む前に他の高杉作品で予習することをお勧めします。
下巻にすすむと「前・横浜市長」や「簡保の宿問題」のこと等が描かれています。「実はそうだったんだ」という必見の書です。