「シェイプシフター」という言葉を初めて聞く方も多いのではないでしょうか?
人狼をはじめとする、人間が動物などに変身するのを総じてシェイプシフターと言うのだそうです。
これはヒーローが虎のシェイプシフターものです。
物語は、ヒロイン・デラが北京を旅行した際に、蚤の市で怪しげな老婆からきれいな小箱を売りつけられる
ことから始まります。ホテルの部屋で小箱を開けてみたらば、アラジンの魔法のランプのごとく
中から長身の逞しい男が登場して、彼はデラの奴隷だ、デラが彼を召喚したのだと言うのです。
それだけでも十分不思議なのに、それ以来デラは命を狙われるようになります。なぜ?どうして?
デラは誰から、何故、命を狙われているのか?これにどう片を付けていけばいいのか?がサスペンス。
ヒーロー・ハリとデラが信頼を築き、障害の多い二人の愛をどう貫いていくのかがロマンス。
互いに惹かれるのを素直に認めるので早い段階からイチャイチャし始めますが、
アチチになるのは終盤になってから。昂りつつも押さえている二人の情熱が楽しめます。
物語はサスペンスもロマンスも停滞することなく、とんとん進んでいくし
超能力について理屈や解説をくだくだと述べる事も無く、スイスイ読めます。
ラストはいささか水戸黄門的展開でいきなり救世主登場というちょっぴり安易な気もしますが
娯楽小説ですからそれで良いのです。満足の一冊。