舞台は、中国山脈の中の鄙びた温泉。
村の人々に、祖母と母を、自殺に追い込まれたと信じる
男が帰ってきた。そこで、少女とともに、怪しげなバーを開店する。
男を嫌悪しながらも、バーに吸い寄せられる人々。
そして、次々起こる殺人事件。人が、町が崩れていく・・・。
男の監視を依頼された、語り手となる探偵の周辺にも・・。
退廃へ向かう濃密な雰囲気の中、物語はクライマックスへ。
男の狙いは?そして背後にある村の歴史との関係は・・・。
監視の依頼主の意図は・・・。
語り手や男、そして村自体の運命は・・・。
濃密な人間関係が残る鄙びた村が、人が、崩れていく様子が、
濃厚に描かれています。
しつこいまでの性と死の描写が、方言や村の描写とも相まって、
濃厚な雰囲気の中、物語は進みます。
最後まで読めない結末と雰囲気に呑まれ、一気に読んでしまいました。
読んだ後残る「後味の悪さ」も、物語の良さを表しているような
気がしました。