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藤田嗣治 異邦人の生涯
 
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藤田嗣治 異邦人の生涯 [単行本]

近藤 史人
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)

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第34回(2003年) 大宅壮一ノンフィクション賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

私が日本を捨てたのではない。日本に捨てられたのだ

日本近代美術史最大のタブーに挑む傑作評伝!

華麗な伝説に彩られたエコール・ド・パリの寵児は、帰国後なぜ「戦争画のスター」となったのか? 戦後フランスに帰化し、二度と日本に帰らなかったのはなぜか? 独創的芸術の変遷、苛酷な運命、そして魂の彷徨。未公開資料を駆使して「巨匠の真実」に迫る!

私の体は日本で成長し、私の絵はフランスで成長した。(中略)
今や私は日本とフランスに故郷を持つ国際人になってしまった。私には2カ国ながら懐かしいふるさとだ。私はフランスにどこまでも日本人として完成すべく努力したい。私は世界に日本人として生きたいと願う。それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうと思う。
―藤田嗣治、40代のことば―

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23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 評伝であるのならば・・・, 2006/2/14
By 
TaroTaro - レビューをすべて見る
(トップ100レビュアー)    (VINEメンバー)   
 私が藤田嗣治について知っていたのは、フランスで最も有名な日本人画家であり最後はフランスに帰化したこと、数点の作品を目にする機会があったこと、そしてその独特の風貌くらいであった。当然、日本での評価も高いものだと思っていた。
 しかし、それは間違いであった。
 藤田は、国威高揚のためとして戦争画を描いていた戦中の一時期を除いて、日本では殆ど評価されていなかった。戦後フランスに帰化したのも結局は戦争画を描いたことが原因であり、本人が望んだことではなかった。彼に対する批判は、奇矯なものも含め彼のとった様々な行動に関するのものが殆どであった。作品中に引用されている当時の文章からもそれが伺える。誹謗中傷に近い内容も多い。
 藤田はそれらの批判に対して公には反論をしないまま亡くなってしまった。フランスに帰化したのも反論ではなく「日本に捨てられた」と言っているのである。
 著者はこの作品を、藤田の死後彼の作品の貸出すことも許可せず外部に頑なな態度を取り続けていた妻の協力、彼女の協力によって見ることが出来た資料、そして藤田が自ら添削したある美術評論家が書いた伝記原稿を基にして、今まで知られていなかった藤田の姿を描き出そうとしている。
 この作品に不満があるとすれば二点。取材が藤田の側に立つ人物に偏っていること、藤田の姿を伝えるのに妻の証言に頼りすぎていて、「評」伝であるにも拘らず著者により形づくられた藤田嗣治の姿が見えてこないことである。
 しかし、等身大の藤田の実像に迫る力作であることは間違いない。
 
 

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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 フジタが生きた環境が目の前に!, 2003/1/2
By カスタマー
レビュー対象商品: 藤田嗣治 異邦人の生涯 (単行本)
藤田自身の生涯を人間関係(ピカソ、モディリアーニ等有名な画家も多い)、時代背景もかなり忠実に表現することで目の前にその時代が現れたかのようで、ぐいぐい引き込まれてしまった。特にタブーで表現しづらい戦争画を描いた時期の記述に対してもページを割いていたところも好印象である。藤田を知っていてもいなくても、ひとつの歴史ものとしても面白いと思う。今後、戦争画の公開を切に望む。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 乳白色の巨匠フジタの内面, 2005/7/4
レビュー対象商品: 藤田嗣治 異邦人の生涯 (単行本)
乳白色の肌でフランスで大成功を収めたフジタだが日本では美術界からの嫉妬と反発に会い、受け入れられない。
最後にはフランスに帰化し、洗礼まで受けるフジタの内面にまで迫る意欲作。
祖国日本とフランスの間で悩み苦しみ、最後まで言い訳をしないフジタに涙します。
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