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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
画家の遺した宝箱を開けて思い出話をきいてみる,
By きすけP (新潟県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 藤田嗣治手しごとの家 (集英社新書ヴィジュアル版) (新書)
新書の大きさと内容がよく合っていて 楽しめる本。文中のたくさんの図版 藤田の作品だけではなく 住居 愛好の品 生活用品 自身の撮影による写真 ポートレイトなど みな美しい。 藤田の画家としての変遷 評価などは 同じ著者の研究書に譲り この本では 身の回りに置かれていた品々を通して 藤田を描いている。 写真の中で目を惹くのは マケットと呼ばれる家の模型だ。 夢想した理想の家や実物と同素材を使った家など 画家の美意識が 詰め込まれている。 また おなじみのおかっぱではない藤田の姿には フランスに帰化し 日本人を避けた狷介さよりも 少し頑固だがお洒落な職人のような 雰囲気がある。 生活を楽しもうとする姿勢 針を持つことも厭わない 精神の自由な 都会人だったのではないか だとしたら 戦争が続いた彼の時代には 生きにくかったのではないか などと 考えさせられた。 小さな品が持ち主の全てを具間見せてくれることもあると教えてくれる本だ。 著者の「終わりに」を読むと この本が宝箱のような印象を与える理由が判る。 美術好きに限らず お薦めしたい。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
類書にあるような藤田嗣治の評伝とは違い、彼の生き様を知るには好適ともいえる内容,
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レビュー対象商品: 藤田嗣治手しごとの家 (集英社新書ヴィジュアル版) (新書)
藤田嗣治の残した作品が好きで各地の展覧会を訪れてきましたし、その画家の生涯を知るような書籍も数点読んできましたが、本書は知っているつもりであった藤田嗣治を絵画ではないものを通して紹介する内容でした。勿論、絵画作品も沢山掲載してありますが、違うところにスポットライトを当てているという意味です。筆者の林洋子氏(京都造形芸術大学准教授)のあとがきに書かれているように「遺品」を通して、女性的な側面を描きたいという意図が紹介してありました。藤田の審美眼に適った愛すべきモノ達を通して、その生きざまを振り返ってみるというのは、本当に良いところに着目されたと思います。藤田嗣治で博士論文を書いた筆者の造詣の深さが感じられる企画でした。 第1部の住まう(住まい=アトリエ インテリア)では、パリ南郊にある田園風景にマッチする自宅とそこに置かれたモノ達の写真やそれらを描いた作品が掲載してあります。美術館でもその一部を見ましたが、画家の愛好したモノ全てに好みが表れているのを知ることになります。 第2部の手づくりする(裁縫、大工仕事、絵付け)では、藤田の器用さを知るエピソードが詰まっていました。自分で衣装を裁縫していたわけで、彼の個性的なファッションはそれすら自ら編み出したものだったわけですね。彼の『芸術家は宜しく芸術品を身に纏うべし』は、けだし名言です。木箱の表面に描かれた「小さな職人たち」も観賞したことがありますが、乳白色の作品や戦争画、その後の宗教画とは全く違う子供好きの一面が伺えるものでした。 第3部の集める(フランスでの収集―パリの蚤の市、旅の思い出―中南米と東アジア)のジュイ布の紹介は関心を持ちました。確かに「友情」「タピスリーの裸婦」などの名品を浮かび上がらせる効果はありますし、それが藤田の愛用品だとは知りませんでした。実に見事なコレクションです。 第4部の写す・写される(被写体として、アマチュア写真家として)の藤田の肖像写真は貴重です。彼の生き様を知る上で幅広い年代の姿が写し込まれていますし、確かに本邦未公開でしょう。彼の撮った写真ともまた絵画的でした。 第5部の書く(日記と絵手紙)も彼の人柄と考えを知る上で貴重なものが紹介してあります。
5つ星のうち 5.0
大好きな画家,
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レビュー対象商品: 藤田嗣治手しごとの家 (集英社新書ヴィジュアル版) (新書)
いつの頃からか心惹かれる画家で、数年前の回顧展には数度足を運びました。私にはフランス国籍をとっても日本を棄て切れなかった「Fujita」をその作品や彼について書かれた本などで感じ、その精神性にも興味があります。画家としての「Fujita」はとても高い所の存在ですが、この本で彼の日常生活の品々が手作りされて大事に使われていたことを知るととても身近な存在になり、遠い所の「画家」ではなく同じ「普通の人間」として生きた「藤田嗣治」を感じ取る事ができ、どこかほっとさせられました。藤田嗣治手しごとの家 (集英社新書ヴィジュアル版)
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