描写の画家 レオナール・フジタ
1920年代から最晩年まで繰り返し描いた自画像の身のまわりの品々(愛用の絵筆や喫 煙具)、猫の魅力を集約したようなピンと伸びたひげ、ふかふかした毛並みや肉球、 乳白色の裸婦や肖像を彩る西洋更紗の布模様やチュール、人物の背景に配された平皿 や版画。
それらの多くは、彼が世界各地の旅先やパリの蚤の市などで実際に収集した古今東西の職人仕事であり、彼はそれを自らの本業というべき絵画制作に丁寧に、執 拗に刻印していったのである。
フジタ絵画の魅力は、細部に宿っている。
林 洋子(美術史研究・美術評論) −序文より抜粋−
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