※藤子・F・不二雄大全集15巻のレビューです。
連載初期の「ドラえもん」と比べると、笑わせ方も大分変わってきました。初期は道具の効果そのものによるドタバタが主でしたが、この頃になると、のび太たちキャラクターの織り成す間合いを主に笑わせるように変化しているように思います。1975年度生の小学二年生掲載分あたりがこの巻の中でも最もノリがよく面白かったです。
また、のび太へのいじめの内容にも変化が見られました。
ジャイアンの暴力、スネ夫の仲間外れといったいじめがテンプレート化してきたこともあるでしょう。「アニメばこ」では、3人用のビデオ(!?)という迷言でセルフパロディを行っています。
しかし「ないしょ話…」や「無視虫」ではいじめに陰湿さが加わっており、ドラえもんもいじめに対して激しく怒りをあらわにしているところはこれまでとは大きく異なっています。藤子先生のいじめへの視点が「少年時代の思い出」から「(連載当時の頃から)社会問題化したいじめ」へと変わっていることを窺わせます。