登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
藝術・呪術の持つ演戯=作為の持つ価値とは,
By
レビュー対象商品: 藝術とは何か (中公文庫) (文庫)
戦後を代表する文芸評論家の最初期の傑作の文庫化。
ほぼ戦争終結後の作品、つまりは半世紀以上前の作品になるが、その到達水準は今なお高い。 自身が専門とする文学や演劇を基礎とし、そこから人間社会全般へと筆致を広げていくという、 筆者の基本姿勢がこの時点でほぼ確立しているのは流石というほかない。 内容は、題名の通り、藝術・呪術のもつ意味から始まり、人間社会の持つ藝術性=人為・擬制の意味を問うものとなっている。 この場合の呪術とは、当然ながらオカルト的なものではなく、人為や擬制、即ち社会や政治の持つある種の祭祀性や、 不可視の影響力のようなものを想定するべきであろう。 筆者は、芸術家と一般人との対立の構造を、近代における藝術の衰退の根源と見て容赦なく筆誅を下しているが、 もはや、その対立構造さえ成立しなくなりつつある現代の状況を、泉下でどうお考えなのであろうか。 なお、その内容から、後の傑作である『人間・この劇的なるもの (新潮文庫)』の、 前身というべき作品であるというのが一般的な理解なので、是非とも併読を勧めたい。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
|
|
|
|