6年制薬学部での教育に興味があって,「処方解析トレーニング帳」と同じ人が書いているこの本も買って読んでみました.一言で言うと,こんなに易しく親切な本が大学生用なの?,って感じです.悪口を言ってるのではなく,私が学生の頃に,こんな本がなかったのが残念だな,って思っています.scene 1 の「錠剤を数える」は調剤業務の基本中の基本なので,ついつい「簡単,簡単」って思いがちです.それをあえて一から丁寧に説明しているこの本は,「基本を大事にしなさい」って薬学部生に助言しているように感じます.そして,どんどん難しい調剤計算について説明が進んでいき,scene 7 「抗がんを調製する」で終わります.散剤における賦形剤添加の取り決めや,輸液におけるカロリー計算,体表面積や腎機能に基づいた抗がん剤の投与量決定,抗がん剤の調剤における患者の経済負担に対する配慮なども盛り込まれていて,私の良く知らない病院薬剤師に特有な業務(?)も勉強できました.6年生薬学部の学生の皆さんにも基本を身につけるために,ぜひ読んでもらいたい一冊ですね.処方せんを多く使用している本にしては珍しく,扱われている医薬品の化学構造式が付録としてまとめられているのも嬉しいですよ.4年制薬学部卒パート薬剤師のつぶやきでした.