結局のところ、作品は「何を描きたいか」に尽きると思うので、陸奥さんの言う「楽しい30代、40代」は描けているのではないかと私は思う。
陸奥さんの30代に結婚離婚と、そういった「現実的」な事を経験されているとは全く思わなかった。そういった「現実」とは関係ないと思い込んでいたから。
個人的に楽しく思ったのは、「ボクの自慢」であろうか。こういう男性読者サービス(?)があるとは夢にも思わなかったので。
こういった作家を少し年上に持てた私達はあるいは幸せなのかもしれない。少しだけ先に生きて、えげつない現実のあるがままではあえて描かず、上手に昇華させて、それを作品に落とし込んでくれる存在が絶えずリアルにあるというのは、心慰められる事だ。ずっと読者をさぼってきて、ここに来て復活した事情はあるが、そんなこんなで30年。一読者として、感謝、の一言である。