精神科医と、武術家の雑談を本にしたものです。
とりとめもないことを話しているのに、妙に納得し、感心する場面が多いです。
おそらくは、「人の心」という、見えないものと知的に格闘する仕事している精神科医と、
武術のこつという、皮膚感覚でしか伝えられないモノと格闘する仕事をしている武術家が、
言葉にならないある種の感覚を、会話によって相通じながら、それを読者にもわかるように
ビジュアル化したり、イメージしやすいたとえをいろいろ使って表現しているからなのかもしれません。
普段、自分でもそう思っていて意識下に眠っていることを呼び起こされたり、
まったく知らない世界を垣間見せられたり。
行間ががっしりしてて、骨太な印象を受けました。
なんというか、妙におもしろいんです。
ぱらぱらと目を通すだけのつもりがついつい釘付けになり、読み続け、
家の中で食事中だけでなく、トイレに行くときも、お湯をわかすときも
手放すことなく読み続けてしまいました。
もっとも、いろいろ考えさせられること、気づかされることもありと、
いい本ではあるのは間違いないですが、はたして万人の役に立つかどうか、
そこまでは自信がありません。
個人的には星5つなんですが、推奨の自信のなさで星一つ減じて星4つにしてみました。