あの薄桜鬼がアニメ化されるという事で、逐一公式サイトをチェックしていたのですが、キャラクターデザインが中嶋淳子さん、監督がヤマサキオサムさんといった面々が揃った事を知り、ますます期待に胸を膨らませていました。
結果、その期待を裏切ることなく良質なアニメーションに仕上がっています。
大きくはゲームで目立っていたシナリオのダルさが解消され、非常にテンポが良いです。
特筆すべきは、背景や風景が幻想的で非常に美しい事です。
また映像に透明感があり、落ち着いて風情ある雰囲気はとても好ましいと言えます。
キャラクターとキャストは言う事なしです。
例えば土方歳三は、これまで様々な方々が彼を演じて来ましたが、私は三木さん演じるこの土方が一番好きです。
この方の演技からは、洗練された都会の香りと武州生まれの田舎臭さの両方が感じられて、とても味があります。
ゲームの方では、喧嘩を楽しんでいるような風もあり、“バラガキ”と称された司馬遼太郎氏の『燃えよ剣』を想起させてくれました。
これからどの様に描かれて行くのか楽しみです。
ネットではカズキヨネさんの絵と違うことに不満の声が上がっていますが、仕方がないと思います。確かに作画が粗い回もありますが、テレビアニメでこれだけのクオリティが保てれば十分です。
私はゲームにはないアニメならではの良さを観て感じる事が出来ました。
池田屋事件で血を浴びた隊士達が誠の旗を掲げ京の街を進行するシーンは、威風辺りを払っていてとても印象的です。(第三話)
また祇園会で千鶴と原田と永倉が、提灯の灯りに導かれる様に走り行く描写は、温かくも切ない気持ちになります。盛者必衰の理を説く平家物語の冒頭が、徳川幕府だけではなく、新選組の未来をも表しているようで…(第三話)
このように演出は趣があって秀逸です。
薄桜鬼が良いスタッフに恵まれた事に感謝します。