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27 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
世界は広く、後戻りはできない,
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レビュー対象商品: 蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ) (単行本)
どうやったらこの一冊で終わるのか心配になるほど、物語は先へ先へと広がりを持って突き進んでいった。もう後戻りはできない場所へと、主人公チャグムが連れ去られていく。 15歳の少年がたった一人で何ができるというのか。心の中で、バルサやタンダ、シュガやトロガイとの記憶だけを支えにして。 チャグムはまだ若い。彼は未熟である。純粋である。清廉である。潔癖である。そして、血肉の暖かさ、生命の重たさを知っている。チャグムの成長は著しいが、成長するほどに父に疎まれた皇太子という環境の厳しさが身にしみる。 その上、世界は百年に一度の大きな変化のときを迎えようとしており、チャグムを放っておいてくれはしないのだ。 物語の中では、いよいよタルシュ帝国が姿を表す。新ヨゴ皇国の先祖の国であるヨゴ枝国とともに。 目が離せない物語展開であると同時に、チャグムをめぐる運命の苛烈さと、それでも決して膝を屈さぬチャグムの懸命さに、胸を打たれた。 チャグムが飛び込んだ次の舞台、この先の物語が待ち遠しい。チャグムの活躍よりも、この子が最後には幸せになってほしいと願わずにいられない。
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
チャグム!がんばれ!!,
By こまち (秋田県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ) (単行本)
「精霊の守り人」でバルサとともに旅したチャグムが新ヨゴ王国の皇太子となり、サンガル国で活躍した「虚空の旅人」。「蒼路の旅人」は、またそれから何年か後のチャグムのお話です。タルシュ帝国の野望から新ヨゴ王国を守るため、罠と知りながらサンガル王国への援軍に同行するチャグム、タルシュ帝国の捕虜となり旅をするチャグム、ページが進むにつれ彼のすがすがしいほどの成長が心を打ちます。困難に立ち向かい、最後は不可能かと思う出来事に光を見出し行動を起こすところで、お話は「天と地の守り人」に続きます。チャグムという一国の皇太子なのに、父王とうまく人間関係を築くことができない悲しさをまとった少年の、父王以上の国を思う姿に「がんばれ!」と声援を送りつつ、勇気をもらえる本です。ポッシュ判はハードカバーに比べて手軽で場所をとらないのがいいですね。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
チャグムの真摯な思いに心がゆさぶられる,
By showtime (東京都豊島区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 蒼路の旅人 (新潮文庫) (文庫)
他国からの侵略戦争が目前となってきて、世の中が帝派と皇太子派とに2分されつつある新ロタ皇国。国と国との争いの中で、相手の罠とも知りつつ、飛び込んでいくチャグムが皇太子として重大な決断をするまでの物語である。 当初より、皇太子であるチャグムが国の帝である父に嫌われ、 弟を次の帝にすることを望まれているという立場にいる以上、 素晴らしい逸材であるがゆえに、 チャグムが成長すれば政争に巻き込まれるのは当然であろう。 シリーズが続けば、このような政治的な駆け引きに身を置くチャグムを描く流れになったのは必然だったのかもしれない。 この守り人シリーズの魅力は、登場人物それぞれが単なる悪人などではなく、 各々が各々なりの思いで懸命に生き、 その中で当然生じるいろいろな葛藤の中で、 それでもなお、前向きに進もうとする力強さがあるところだと思う。 若いチャグムが自分の宿命とどう向き合い、圧倒的に不利な状況下でどのような決断を下すのか。 本作においても、チャグムが人々を真摯に思う姿に、心が揺さぶられると同時に、 チャグムや新ロタ皇国にいかなる結末が待っているのか、次が楽しみになる1作である。
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