ヒトラーの言葉に「大衆は小さな嘘には騙されないが、大きな嘘には騙される」というのが有ったと思いますが、この作品は正にその見本です。
ナポレオン戦争当時のレベルの海軍で女の子だけの艦隊という大きすぎる嘘を、かなり勉強されたと思われる当時の航海や戦闘の描写で小さな嘘を無くして隠してしまっています。
大きな嘘を小さな嘘で隠そうとしてしまっている小説が多い中でこの作品の嘘の付き方は際立っていると思います。
あらすじを見ただけではまたいい加減な萌え小説かと思ってしまいましたが、実際に読んでみると細かな描写の見事さのおかげで大きな嘘を忘れて魅力的な登場人物たちを満喫しつつ読みきれました。
ホーンブロワーをはじめとする帆船小説が好きな方にお勧めするとともに、この作品をきっかけに多くの方に帆船小説に興味を持っていただけたらと思います。