本書は
映画のオフィシャルブックであるが、『
男たちの大和 / YAMATO』が佐藤純彌監督を始めとする主なスタッフや反町隆史、中村獅童 等の俳優陣のインタビューなど執筆陣の並々ならぬ力のいれようであったのに対し、本書は本篇のグラビアに始まり、製作総指揮:角川春樹氏や原作者:森村誠一氏のエッセイ、角川春樹×北方謙三対談、撮影日誌等々といった内容で
澤井信一郎監督や主演の反町隆史氏を始めとするスタッフや俳優陣のインタビューもなく、『大和』と比較しても今一つ本書の企画者のこの映画に対する熱い意気込みが感じられなかった。
その原因がこの作品と反映しているせいか、本篇を拝見したが、確かに『大和』の時のような勢いやパワーが観ている側に伝わってこず、空回りしている印象が歪めなかった。そのためか興行にも大きく影響を及ぼし、初登場1位であったのが翌週には3位、8位と下がり、とうとう4週目には早々と圏外になってしまった(『大和』が初登場から6週目まで2位を確立していたのに対し)。
今回のこの作品は製作総指揮の角川春樹氏の今まで歩んできた人生の様々な想いが凝縮された作品であり、オールモンゴルロケでCGに頼らず、2万7千人のエキストラや5000騎のモンゴル兵を起用した本格的な合戦シーン、さらに新人女優
Araや新人ボーカリスト
minkを発掘し、起用するなどそうした映画を作る上でのエネルギーは素晴らしいものがあるのに何故、肝心の演出の部分にそのような目(例えば『
オールド・ボーイ』のパク・チャヌク監督や『
グエムル』のポン・ジュノ監督を起用するなど)を向けてくれないのかなと観ている側としては非常に歯がゆくてならない。