内容紹介
俺の親父は結婚詐欺師だった。
まだ見ぬ親父を探しての、実録ドキュメンタリードラマ!
こんなおかしな話がほんとうにあったなんて、ぼくはいまだに信じてませんから!-高橋源一郎
親父探しという自分探しの物語-梶尾真治
“むさ苦しカワイイ”新・青春文学!
古厩智之(『ホームレス中学生』監督)
映画学校の卒業制作の題材にと、26年間生まれてこのかた会ったこともなく、詳し い事情を聞いたこともなかった親父の話を、母親にはじめて問い糺したところ、判明 したオドロキの事実。
・お袋(ミス長崎にもなった評判の美人)二十歳のときに、共同通信の記者に一目 ぼれされ結婚。長男(俺の兄)をもうけるも、夫は記者を辞めてはじめた事業が失敗 し失踪。お袋はキャバレーに勤めて子どもをやしなう。
・キャバレーに勤めていた時期に、常連客がつれてきた「親父」と知りあう。兄と ともに実家に身を寄せていたお袋のものに、「親父」がころがりこんできて、俺が生 まれる。
・お袋と俺を残して親父は単身東京へ職探しに。職に就いたという親父をたよって 母子で上京するも、どうも様子がおかしい。ある夜親父に「出て行こうと考えている なら殺す」と包丁でおどされたお袋は、これはヤバいと感じ、親父から逃げ実家に戻る。
・その後警察から、親父を結婚詐欺の容疑で追っている旨の連絡。お袋もまた被害 者の一人だとの見解を警察は示したきり、親父がどうなったかは知らされることはな かった。
・家族は親父のことを忘れようと考え、息子の俺にもそのことは伏せておくことにした。
……。
親父はいまどこでなにをしている? 急遽結成された「親父さがしロードムー ビー」撮影隊による、詐欺師の親父の足跡をたどる珍道中を描くドキュメンタリー・ドラマ。
デカ、ヤクザ、親父と同業の小悪党らとのやりとりから、親父の被害者たる異母姉 弟たちと出会う泣けるエンディングまで、一気に読ませるおもしろさ。
著者について
フリー編集者、シナリオライター、映画監督。1972年生まれ。山口大学人文学 部中退。日本映画学校卒業。映画製作者をめざしつつ、フリーの編集者、インタビ ューライターとしてさまざまな本を手がける。著書に『球漫――野球漫画シャベリた おし!』(伊集院光と共著、実業の日本社)、『借金中毒列島』(室井忠道との共 著、岩波アクティブ新書)、『フリーという生き方』(岩波ジュニア新書)など。