1970-80年に中国人を対象に行った人類史上最大規模の疫学調査を基に、「動物性たんぱく質(肉、魚、卵、乳製品)の摂取がガン、心臓病、その他の現代病の原因になっていることは確実である」ということを、数百のデータで論証した本です。この調査を基に、適切な植物、穀物中心の食事に変えることはこれらの病気の予防になるばかりか、既に病気を発症してしまった人の治療にも効果がある、という筆者の研究結果も明らかにしています。また、この事実が権威ある栄養学者の間では既に常識であるにもかかわらず、メディアでほとんど報じられないのは業界団体の圧力によるものである、という実例も書いてあります。だいたい世の中の健康本の大半は私にはうさんくさく見えるのですが、それはその説の出所が不明(というかその本の筆者だけ)だからです。しかし本書の論拠となる研究論文の出所は全て巻末に掲載してあり、著者自身も栄養学の世界的権威です。どう批判的に読んでも異論の余地はありません。私は米国人のお客さんに薦められて、苦労して英語版の方を読みました(で、ほぼベジタリアンになりました)。今回、ようやく邦訳が出たので(もうちょっとましな邦題はなかったのかとは思いますが。。)、人に薦めやすくなりました。