書名からは、初心者向けの読み物や教科書を想像するが、いい意味で裏切られる。
著作権法は、幼児が描いた絵も立派な著作物であることから分かるように、極めて身近な法律だが、
その解説書に書かれたことを、いざ現実に当てはめようとすると、様々な疑問が湧き起こる。
著作権法の解説書が時代遅れだったり、著者が敢えて現実から目をそむけたりしているからだ。
しかし、この本は新進気鋭の著作権法学者3人が、真摯に現実と向き合って書いた労作である。
現代社会と著作権法の関わり合いを概説し、伝統的な著作物だけでなくデジタル著作物も扱っている。
さらに、著作権法研究の最新動向も、法の抱える問題点・課題を織り交ぜコンパクトにまとめている。
著作権法が実生活に身近なものとして生き生きと描かれており、興味をもって読める。
初心者には荷が重いが、入門書、概説書を読んだ後なら、平易に書かれており、すんなり読める。
学生、研究者、法曹関係者、実務家にも幅広くお薦めしたい。