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27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
内容は深く、かつ分かりやすい。,
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レビュー対象商品: 著作権とは何か ―文化と創造のゆくえ (集英社新書) (新書)
著作権に関して書かれた本の多くは、大きく2つの種類に分類される。一つは、難しい条文を解説するもの。もう一つは著作権にまつわる争いを面白おかしく書いているものである。本書は、そのどちらでもなく、署名どおりそもそも「著作権とは何か」を文化や人間の営みの点まで掘り下げて論じている。しかし、内容は平易で分かりやすい。最近、著作の権利者(著作者ではない)の権利をどんどん拡大するような傾向がある。権利を拡大したほうがみんなが安心して著作が出来るから文化の発展に寄与するするのか?それとも、権利が拡大すると、新しいものが作りにくくなって文化の発展を阻害するのか? という古くからの問題が未だに解決されていないことが分かる。また、著者の分析も見事である。 著作権「法」ではなく、著作権そのものについて深く理解できる一冊。この値段の新書で、これだけの本が読めるのはすばらしい。
35 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「オリジナリティ」の謎に挑戦,
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レビュー対象商品: 著作権とは何か ―文化と創造のゆくえ (集英社新書) (新書)
小冊子ながら優れた本だ。著作権を扱う新書版の類書には、(1)岡本薫『著作権の考え方』(岩波新書)、(2) 尾崎哲夫『入門 著作権の教室』(平凡社新書)の二冊がある。前者は、文化庁著作権課長を務めた専門家によるもの。後者は、著作権法の難しい条文に即した解説。どちらもやや技術的な解説が中心なのに対して、本書は、そもそも「著作権」とは何なのかを、創作や表現という人間の行為の本質に照らしつつ論じる。シェイクスピア『ロミオとジュリエット』は、ほぼ完璧に種本のパクリだが、わずかの違いに素晴らしい独創が潜んでいる。ディズニーの『ライオン・キング』は手塚治『ジャングル大帝』の盗作に見える。ジョージ・ハリソンの作曲は、原作を無意識に真似たらしい等々。多数の実例に即して、裁判の判決が二転三転した経過をたどり、オリジナル、模倣、盗作、引用、もじり、パロディなどの境界が実に危ういことが明らかにされる。著者の分析は鋭く深い。ディズニー側は『ライオン・キング』の原作は『バンビ』だと説明し、手塚治は『バンビ』を生前80回以上も見ている。だが、『ジャングル大帝』執筆開始は、『バンビ』公開の僅かに前だ。創作とは、無意識の記憶も含めて何が素材になっているか、作者にも分らないほど不思議な過程なのだ。本書の、パロディをめぐる分析も秀逸。「原作に対する批評的距離」という規定から、アメリカ最高裁の「変容的transformative」という新概念成立までの議論は深みがある。「著作権」は壮大な社会的実験であり、それが文化創造に寄与するか否かは、まだ未知というのが著者の結論。
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文化は先人の業績の上に成り立つものだが,
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レビュー対象商品: 著作権とは何か ―文化と創造のゆくえ (集英社新書) (新書)
個人のホームページであっても他人の著作権に配慮しなければならず,最近は一般人といえども著作権侵害に無関係ではおれません.しかし,人が作ったものは何でもかんでも著作物かというとそうでもないようです.例えば,単なる事実やデータは著作物ではありませんので,現代人の基礎知識として著作権の概要については知っておいた方がよいでしょう.また,全ての文化や芸術・技術といった物は先人の業績の上に成り立つものですので,どこまでが著作権の範囲になるのかというのは常に議論になるところです.本書は,そもそも著作権とはどういうものかということに始まって,「ジャングル大帝」と「ライオンキング」の類似点など論争になっているものの具体例,反著作権の動きなど非常に勉強になります.著作権関係の入門としてお勧めの一冊です. 違法なコピー商品が出回っているという現実があり著作者の権利は正しく守られるべきですが,その反動として利用者の権利が過剰に制限されてしまうようでは文化の発展も望めません.そのあたりのさじ加減が難しいところです.
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