監視付きのプールでパチャパチャ遊んでいた子が、いきなり海や川に放り出された感じ。物語を最終的に収束させる役割の石が盤面から取り除かれたおかげで、良い意味で不安定感が出て物語が動き出した感じがする。3巻までは長い時間をかけた布石だったみたい。でも、いつでも引き返せる手を残すのが如才ない感じもして、何となくスッキリしない。
前巻で登場した水無瀬王寺が率いるグループが表立って動き始めるわけだが、最後に学が彼の正体に気付く決め手となる行動の結果、彼の性格が、知らない奴に対しては残酷にふるまえるけれど知っている奴には冷徹になれないという不覚悟の人物、に書き替ってしまった。一高校生であり情報源が限られている学に、彼の正体を気付かせる方法が限られていたために起きたことの様に見受けられるが、これがぬるい結末を招くことにならないことを願いたい。