あの警備公安の神様は「喜寿」になってしまいました。この菊の御紋と火炎ビンは佐々氏の遺作かもしれません。
本書は佐々氏が東京桜田門から三重県警本部長へ移動と昭和50年が舞台となっています。東アジア反日武装戦線、沖縄ひめゆりの搭事件、日本赤軍ハイジャック、皇室警衛・警備、フォード大統領、エリザベス女王警衛・警備、革マル対中核の内ゲバ、八鹿高校事件と、佐々ファンお待ちかねの東大安田講堂事件、浅間山荘事件の続編です。テンポのよい文書と「事実は小説より奇」を現実に行なった佐々氏らしい実話のオンパレードですが、文書の一つひとつに佐々氏の危機感が感じとれます。
「秘密は墓場まで」というタブーを破り、皇室警護を公表したこと、最終章では警察官僚としての生き方を「総括」、最後に現状の日本に対する憤り…
読み終わると、この本は佐々淳之氏最後の書ではないかと思ってしまうのでした。