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菊の御紋章と火炎ビン―「ひめゆりの塔」「伊勢神宮」が燃えた「昭和50年」
 
 

菊の御紋章と火炎ビン―「ひめゆりの塔」「伊勢神宮」が燃えた「昭和50年」 [単行本]

佐々 淳行
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,800 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

毅然たり!炎に立つ皇太子御夫妻、過激派の狙いは?狂瀾怒涛の「昭和50年」から沈黙すること34年。当時の警備責任者が初めて明らかにする“危機一発”衝撃の事実。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐々 淳行
1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。「東大安田講堂事件」「連合赤軍あさま山荘事件」等に警備幕僚長として危機管理に携わる。86年より初代内閣安全保障室長をつとめ、89年昭和天皇大喪の礼警備を最後に退官。2000年、第四八回菊池寛賞を受賞。2001年、勲二等旭日重光章受章。著書に『東大落城』(文藝春秋読者賞受賞、文春文庫)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 341ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/04)
  • ISBN-10: 4163712003
  • ISBN-13: 978-4163712000
  • 発売日: 2009/04
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
あの警備公安の神様は「喜寿」になってしまいました。この菊の御紋と火炎ビンは佐々氏の遺作かもしれません。
本書は佐々氏が東京桜田門から三重県警本部長へ移動と昭和50年が舞台となっています。東アジア反日武装戦線、沖縄ひめゆりの搭事件、日本赤軍ハイジャック、皇室警衛・警備、フォード大統領、エリザベス女王警衛・警備、革マル対中核の内ゲバ、八鹿高校事件と、佐々ファンお待ちかねの東大安田講堂事件、浅間山荘事件の続編です。テンポのよい文書と「事実は小説より奇」を現実に行なった佐々氏らしい実話のオンパレードですが、文書の一つひとつに佐々氏の危機感が感じとれます。
「秘密は墓場まで」というタブーを破り、皇室警護を公表したこと、最終章では警察官僚としての生き方を「総括」、最後に現状の日本に対する憤り…
読み終わると、この本は佐々淳之氏最後の書ではないかと思ってしまうのでした。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 佐々淳行氏は「危機管理のノウハウ」以来のファンであり、偶然氏の姪御さんと飲む機会もあったことから、少し甘めの評価であることを最初にお断りしておきます。4.5が正直な評価です。
 佐々氏が嫌いな方には佐々氏の成功譚としか見られないと思われます。

 この本だけは斜め読みをお奨めできません。全体の粗筋よりも端々に書かれているエピソードの一つ一つが素晴らしく、この本の価値はむしろそこにあるからです。それを一つずつつないでいくことで昭和50年代という激動の時代を我々日本人が生き抜けられた裏の理由が理解できることとなります。
 当時は70年安保闘争の残り香がまだ漂っていた時代でした。佐々氏の属する行政側も、左翼過激派のメンバーも目指した姿は異なるものの、日本を良くしたい、日本がこうあってほしいと願い、そのために闘ったそういった時代です。
 三菱重工ビル爆破事件もやってしまった犯罪は許されるものではありません。しかし、その闘志を非難することもできないでしょう。

 そういったエピソードの中から一つだけ取り上げます。氏が三重県警本部長として部落解放同盟支部長でもある暴力団幹部の逮捕を命じました。他の県警の幹部は皆同和団体の抵抗を恐れ、渋りましたが氏は逮捕を命じます。逮捕後、同和団体の幹部が県警本部に氏を訪ねてやってきたそうです。
 氏は会うのは5人まで、それ以上には会わない、もし抵抗するなら逮捕せよ。とまで命じました。しばらくして5人の代表者が本部長室に入ってきます。これからの一騒動を覚悟していた氏に代表者の一人が告げたのは、なんと「感謝状を届けにまいりました」でした。逮捕された暴力団幹部は同和団体を利用していただけの人物で、同盟からも迷惑がられていたからです。
 正しいことをする。口で言うのは簡単です。しかし、それをやってきた人は少ないのです。やった人は大勢いますが、正しいことをやり続けることの難しさと達成したときの喜びをを本書は教えてくれます。

 氏が守った「ひめゆりの塔」脇の洞窟。そこでは、日本の盾となることを信じて多くの女子挺身隊の方が亡くなりました。氏が何故危険だと判断しておきながら、事前探索を命じなかったのか。戦後世代の我々が今一番理解すべきことではないでしょうか。

 国益という言葉を金科玉条として振り回し、実際には自身の面子を最重視している人々の多い現在、我々が選ぶべき人はこういった人なのだと改めて思い直しました。
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