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本書の著された年代は1946年、つまり戦争が終わった翌年という事になり、その内容も戦争に関連したものが多く目についた。義理や人情、恥、といった言葉で表現されている当時の日本文化の様子は、現在と全く違うとはいえ、根底にあるものは同じという立場に立つと、優れた日本研究の一つである事は疑い得ない。
しかし、これが現代において読まれ、中国語などに翻訳されて各国で読まれている事も考えると、私は安易に参考に出来ない。所詮、一つの国の文化を一つの書籍にまとめあげるという行為は無理である。文化を言葉にするという事自体無理なのかもしれない。勘違いしてほしくないのは文化人類学とかベネディクトとかの主張を否定しているのではないという事。
あくまで、本書は「戦後または戦前の一定期間における日本文化の一側面」として読まれるべきであり、その域は出てはならないのではないだろうか。
安易に本書を引用・参考にして「日本は恥の文化であるから~」などの主張は絶対に避けるべきである。
そう考えた時に、現代において本書の文化的意義はあまり高くないように思われる。優れてはいるが、文化的意義は低い。一見矛盾しているようではあるが、私はそう感じる。
中国や諸外国で誤った、固定された日本人像が形成されない事を祈る。
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