ハードカバーと雰囲気あるケース付きというだけでなく、数ある荘子の翻訳の中でも最もクセのない透明なものであり、長く愛読するのに最適なものであると思う。
荘子は、老子に対して文章としては理解しやすく読みやすいのであるが、中味の深さに関しては遜色なく、生涯読み続ける価値があるものであるから、翻訳もこれはというものを選びたいと思う。本書はそれに相応しいものであると思う。
本来、荘子は、内編、外編、雑編を併せると膨大なものであるが、本書では、内編の他は、荘子自身の書であるか、荘子の思想に忠実なもののみを採用し、1冊に収めたと思われる。これも、荘子の歴史的研究ではなくて、その思想を理解する目的には良いことであると思う。