この映画が巨匠黒澤の「七人の侍」を原作とした、オールスターキャストの傑作西部劇と認知されたのは後年のことで、当初本国ではニッポンのサムライ映画をモトネタにした、ブリンナー主演の辺境西部劇程度の扱いをされていたのがメイキングを見るとよくわかる。60年台初頭は既にアメリカの本格西部劇の歴史が終わりに近づき、マカロニウエスタンに主役を明け渡そうとしていた時代である。そんな時代のまがいものスレスレの映画という感じだったのかもしれない。しかし重厚な「七人の侍」の脚本を、これだけ簡潔で小気味良い西部劇にまとめた脚色はたいしたものだ。志村喬、三船敏郎、木村功など重要な役柄の大胆なアレンジが成功しているし、一攫千金ガンマンや、神経衰弱ガンマンなど新たなキャラクターもいい。千秋実の朴訥侍と、宮口精二の居合の達人はオリジナルのイメージそのままのよさを残している。それぞれのキャラクターの描写が非常に印象深いのだ。この簡潔なまとまりのよさは、ある意味オリジナルを凌いでいる。このメンバーが後に主役を張る俳優ばかりになって、結局この映画がオールスター傑作西部劇として名をはせたのは、ガンマン達のキャラクターがいかに魅力に溢れていたかの証拠である。