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草枕 (新潮文庫)
 
 

草枕 (新潮文庫) [文庫]

夏目 漱石
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「しつこい,毒々しい,こせこせした,その上ずうずうしい,いやな奴」で埋まっている俗界を脱して非人情の世界に遊ぼうとする画工の物語.作者自身これを「閑文字」と評しているが果してそうか.主人公の行動や理論の悠長さとは裏腹に,これはどこを切っても漱石の熱い血が噴き出す体の作品なのである. (解説・注 重松泰雄) --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

智に働けば角がたつ、情に棹させば流される―春の山路を登りつめた青年画家は、やがてとある温泉場で才気あふれる女、那美と出会う。俗塵を離れた山奥の桃源郷を舞台に、絢爛豊富な語彙と多彩な文章を駆使して絵画的感覚美の世界を描き、自然主義や西欧文学の現実主義への批判を込めて、その対極に位置する東洋趣味を高唱。『吾輩は猫である』『坊っちゃん』とならぶ初期の代表作。

登録情報

  • 文庫: 242ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2005/09)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101010099
  • ISBN-13: 978-4101010090
  • 発売日: 2005/09
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (35件のカスタマーレビュー)
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
「猫」「坊ちゃん」「三四郎」などを先に読んでいたので、「草枕」を読んだときは少し驚きを持った記憶がある。

まず、漱石が色々な豊富な言葉を繋ぎ合わせ、紡ぎ出すようにして文章を書いていることに驚いた。漱石の文章は、上記の作品を読んでいてわりと明快なものだと思っていたからである。それが「草枕」では、がらっと趣が変えられている。「簡単」「難しい」で言えば「難しい」言葉や文章が多く見受けられるといえる。そしてそれぞれの言葉と言葉、文章と文章の間になにか深い関係があるようにも思えない。ただ一切は流れて行くように言葉が並べられている。だがだからといって、全体として「草枕」が読みにくいか、つまらないかと言ったら決してそうではない。むしろ逆である。

解説に「多彩に織られた文章の中を流れて行けばよい。立ちどまって、それらの言葉が指示する物や意味を探すべきではない。」と書かれているが、筋という筋がないからこそ、流れるようにして「草枕」を読んでみると良いかもしれない。

続いて驚いたのは、那美という女性の描き方である。ただ妖艶な女ということだけからの連想かもしれないが、那美から泉鏡花の描く女を思いだしてしまった。風呂場に現れる場面や、その他家の中で現れるところなど、鼻血が出そうである。失敬。
「草枕」を流れるようにして読んでいく中で、那美の妖艶さが頭にこびり付くように残った。

このレビューは参考になりましたか?
24 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
美しい 2005/2/5
By hinomalu VINE™ メンバー
形式:文庫
美しい。グレン・グールドもずっと読んでいたそうだ。
私は「猫」の地の文や「草枕」の文章が、漱石の中で最も好きだ。
漱石の本領発揮的な文体で、教養とリズムと苦しみが良い塩梅のブレンドで
それでいて軽みもあり、流麗である。

「日本庭園」的な文章であり、内容であり、本当に飽きない。
絶対お勧めです。
漱石嫌いの方も一度手に取ってみてください。

このレビューは参考になりましたか?
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西岡昌紀 VINE™ メンバー
形式:文庫
この本は、漱石の長い独り言である。だが、その長い独り言の中に、漱石の人生前半の人生観が、要約されて居る。それを一口に要約すれば、この世は存外に暮らし良い、と言ふ事である。そして、それを思ひ起こす為に、文学が有り、絵が有る、と言ふ事である。別の言ひ方をすれば、人生は、西欧近代文学が語るほど悲劇ではない、と言ふのが、この本(「草枕」)の中で漱石がつぶやいて居る事である。そこには、彼が、イギリス留学を終えて帰国し、留学中の精神的葛藤を克服して得た達観も有っただろうし、その達観から来る西欧文化への批判も有ったと思はれるが、皮肉な事は、漱石の文学が、この作品(「草枕」)以後、逆に、そうした西欧的性格を深めて行く事である。即ち、この作品(「草枕」)で、「非人情」を賛美した漱石は、この作品以後、逆に、その「非人情」とは逆の性格を持つ小説(「それから」、「門」、「こころ」など)を次々に書く事に成るのである。これを皮肉と呼ばずして何と呼ぶべきか、私には、表現の言葉が見つからない。そこに、漱石の悲劇が有ったと言えるが、だからこそ、漱石の人生の前半の集大成としてのこの作品の意味は、大きいのである。カナダのピアニスト、グレン・グールドは、この本を熱狂的なまでに愛読したとされる。流石(さすが)である。
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良かった。
... 続きを読む
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