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草にすわる (光文社文庫)
 
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草にすわる (光文社文庫) [文庫]

白石 一文
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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   ロングセラー『僕のなかの壊れていない部分』で新境地を開いた著者の、覚醒の物語2編を収めた中編小説集。生きるための切実な理由を求めて会社を辞めた青年が、人生につまずき、そこからまた立ち上がろうとする姿を描いた表題作「草にすわる」。年老いて仕事への情熱を失った高名な文学者が、予期せぬ形で孫と出会うことで生命のありがたみに気づく「砂の城」。両作品とも「生きるとはどういうことか」という大きな問題をテーマにした意欲作である。

   人生に行き詰まってしまったふたりの主人公に共通するのは、生きる意味ばかりを性急に追い求めてきたという点だ。その先にあるのは、「死ぬしかないような切羽つまった理由でもなければ、人は生きつづけるしかない」「所詮、生きるとはそんなものだろう」(「草にすわる」)というような諦念と無力感でしかない。生きることそのものを祝福することで生きる力を取り戻していく彼らの姿には、同じような袋小路にはまりこんでしまった人に向けた強烈なメッセージが込められている。

   伝えたいことを前面に押し出す著者のスタイルをよしとするかどうかで、本書の評価は分かれる。だがそのどちらにせよ、過剰なほど理知的な文体を用いて、現代人の寄る辺なさを見事に浮き彫りにするうまさを認めないわけにはいかない。厳しい現実の中で生きる道をまっすぐに指し示す、冷たくて温かい不思議な味わいのある作品集だ。(小尾慶一) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

「わたしのまちがいだった。わたしの まちがいだった。こうして 草にすわれば それがわかる。」
洪治は3年間と4ヶ月勤めた不動産会社を辞めた後、バイトをしながら食いつないでいたが、急性胆嚢炎を患い、いまは実家で無為な日々を過ごしている。彼女はいるが、その関係にも倦み始めている。閉塞した日常を壊すものは何もない。ある日、彼女から昔の不幸な出来事を聞かされた洪治は、彼女が貯め込んでいた睡眠薬を飲んでしまう・・・。 前作『僕のなかの壊れていない部分』が、ロングセラーとなっている著者の最新作。表題作に書き下ろしを含む覚醒の物語2編。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 270ページ
  • 出版社: 光文社 (2006/6/13)
  • ISBN-10: 4334740715
  • ISBN-13: 978-4334740719
  • 発売日: 2006/6/13
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.4 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
表題作は、草にすわり、視点を落として変えてみれば、絶えず走っている日常から一歩下がって、一度止まって、如何に生きるべきかという思念を持てる、ということを表現しているように思えてならない。誰しもが、意識してか否かは別として、いかに生きるべきかということを考えているはずであるが、その活動を表層にあぶりだした作品だ。
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形式:文庫
タイトルの良さが、読後にわかってくるほど、このタイトルがマッチしているように思う。草にすわり、つれづれに思いをめぐらす、草いきれをわずかに感じながら、悩む過程の不安定な感覚、そうしたものが押し寄せてくる。結果が是か非かは別として、そうした思いめぐらした分だけ、生きてきた甲斐があったと、感じさせられる、そんな思いを与えられる作品です。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By
形式:単行本
静かに展開するストーリーの中にも、「生きる意味」を激しく問う著者の思いが伝わってきて、感動した。
しかし、私には彼の著作「一瞬の光」・「僕の中の壊れていない部分」にあるような躍動感あふれる主人公やその展開などから伝わる読者への激しい問いかけが新鮮だったために、今回は少し物足らない感もあった。
でも。

わたしも草にすわってみよう、と思った。

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佳作、ですね。
「僕のなかの壊れていない部分」からの「枝分かれ」ですかね。私自身、ほぼ同じ経験があるので共感する所もあり、かつまた、そうで無い所があります。自分の再構築に、何が必... 続きを読む
投稿日: 2004/1/20
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投稿日: 2003/11/19 投稿者: moritats55
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