読みながら、美味しいお茶が飲みたくなってしまう、日本茶コミックです。
静岡の老舗茶屋の跡取り娘・鈴の茶は旨く、「茶」の扱いは天性の凄みがあります。鈴は、人助けをし、お礼にその人にお茶を煎れてもらいますが、その一杯があまりにも素晴らしくて、それを追い求めて家を出ます。お茶を入れてくれた人を探すことにしたのです。
トラックを改良して、茶葉の冷蔵設備と収納可能な接客用のカウンターなどを設置し、移動茶店「茶柱倶楽部」を営みながら、その人を探します。思い立ったら行動する主人公です。
行く先々で、お茶を介してさまざまな人と出会います。―大学に行って、教師になりたい高校生、棋士をめざす、シャキッとした男子中学生、探偵、画家。
鈴が入れたお茶は、見るからに美味しそうです。酔い覚ましのお茶やなごみのお茶など、いろいろ出てくるたびに飲んでみたくなります。鈴と出会う登場人物たちがうらやましい。。鈴にお茶を飲ませてもらわなかったら人生が変わっていたという人もいます。それほどまでに、お茶に威力があったとは…!
鈴は、本当のお茶を知らない人たちを開拓していきます。鈴によれば、「そういう人たちは、どんなお茶を好みにするか、これから選ぶ」のだそうです。私自身、本当のお茶を知らないので、出会ってみたいな、とワクワクしてきました。「人もお茶も 替えの利かないものがある」という名言もあって、ジンときました。鈴は、これからも、どんな人たちと出会っていくのだろう。とても楽しみです。
お茶が大好きな人向けなのかどうかはよく分かりません。でも、ある程度、好きな人向けかもしれないです。私は、最近になってお茶に目覚めてきた者です。
料理漫画でよくある勝負はありません。ラブ要素も一巻ではありません。地味なのは、あらかじめ覚悟して読んで下さい。