内容(「BOOK」データベースより)
茶が作り出してきた豊かな文化。その変遷の歴史を豊富な資料をもとに東西交流という観点から描く。
出版社からのコメント
《茶が作り出してきた豊かな文化》
本書は四部からなる包括的な茶の文化史・社会史である。
第一部「東から」は古代中国における茶の起源に始まり、唐代以降の喫茶文化の興隆、日本への伝播と茶の湯の誕生までをたどる。
第二部「西へ」は西欧列強のアジア進出から西欧への茶の紹介、イギリスにおける茶貿易の赤字解消が発端となったアヘン戦争、植民地インドでの茶の栽培などを描く。
著者は第一部では中国道教や禅文化と茶の関わりに目を向け、古い茶文化の伝説と雰囲気を伝える。いっぽう第二部では東西文化の遭遇と対立、特に西欧によるアジアの収奪を、茶文化と茶経済の変容をとおして厳しい歴史家の目で描く。そこには闘争と冒険、裏切りと強欲があふれるが、時にはロマンスやユーモラスな逸話も散見される。
第三部では、茶にまつわる話題が楽しく語られる。茶の木の発見、ティーバッグやアイスティーの誕生の逸話、茶の種類や、水の重要性などが取り上げられている。
最後の第四部は、表題どおり、まさに「茶の現在----人々と地球」である。植民地主義によって始まった、商行為における不公正の問題にどう取り組むべきか、何十年にも及ぶ茶プランテーションの化学農業によって死んでしまった土壌をどうすべきか、といった今日的な問題に著者は目を向けている。
日本人に親しみのある飲み物の歴史を豊富な資料をもとに詳述しており、読み物として楽しめるだけでなく、資料としても価値あるものとなっている。