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茜色の空
 
 

茜色の空 [単行本]

辻井 喬
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

決してスマートとはいえない風貌に「鈍牛」「アーウー」と渾名された訥弁。だが遺した言葉は「環太平洋連帯」「文化の時代」「地域の自主性」など、21世紀の日本を見透していた。キリスト教に帰依した青年期から、大蔵官僚として戦後日本の復興に尽くした壮年期、そして“三角大福”の一人として党内抗争の渦中へ―「政治家は倒れて後やむ」と言い総選挙の最中に壮絶な“戦死”を遂げるまでを、愛惜とともに描く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

辻井 喬
1927年、東京都生まれ。元セゾングループ代表・堤清二としての活躍が知られる一方、詩と小説の両方で精力的に創作活動を行っている。詩集『鷲がいて』で読売文学賞詩歌俳句賞、『自伝詩のためのエスキース』で現代詩人賞を受賞、また小説『虹の岬』で谷崎潤一郎賞、『父の肖像』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 429ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/03)
  • ISBN-10: 4163290400
  • ISBN-13: 978-4163290409
  • 発売日: 2010/03
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
「アーウー」「鈍牛」などと形容されることの多い大平正芳の、辻井喬による伝記である。辻井の筆によると、そのように云われる大平は、その実、哲学ないし理念をしっかりと持ち、それに裏付けられた政策を実行しようとした政治家だった。それは、学問を重用し、時には学者の意見もよく聞き、現実をも直視したという大平の性向による、というところが描かれている。吉田茂、池田勇人、佐藤栄作と続いた保守本流の、対米依存、平和優先、経済成長を旨とする主流を引き継いだ政治家だった、と読み進めながら思い至る。自民党総裁に立候補するにあたって掲げ、総理として実行を目指した「総合安全保障戦略」「田園都市の建設」「家庭基盤の充実」という基本政策や21世紀まで見越した構想にそれらは凝集されている。さらに、辻井による文章の故か、大平に豊かな感性をさえ感ずることもできる。

近年の歴代首相には、国民の広範な支持を得られるような根拠のある理念と政策が見られなくなっているが、それが、社会経済の混迷に適応できない政治、というところに根があるとはいえ、日本の歴史にとって良いことではない。保守であれ、革新であれ、あるいは改革派であったとしても、しっかりした哲学、理念をもって、堅実に国をリードする政治家が待たれていることは確かなことであろう。そのことを、ひとりの保守政治家の生涯をたどりながら考えさせられる伝記小説である。
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By 晩鐘
形式:単行本
 毎日うんざりするような大衆迎合的政治をみるにつけ、現実に流されない理念を志す政治家がかつていたことに、郷愁を感じるのは一人私だけではなかろう。
実業家であり、詩人であり、そして小説家である稀有の才能の著者が描く宰相「大平正芳」の伝記は、けっしてありきたりの伝記小説ではない。
 一見無機質に見える政治家の人生が、人間味に溢れる詩的なそれであることをあらためて教えてくれる。本書は、爽やかな読後感の残る好著である。
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形式:単行本
佐藤内閣の「非核三原則」は「核の傘」と矛盾する。
アメリカの「核の傘」の下、国の安全を他国にゆだねて、経済的繁栄を謳歌する我が国が
「非核三原則」の主張は欺瞞だ。それも「平和ボケ」の国民に真実を認識させずに。
しかも、「持たず」「作らず」「持ち込ませず」のうち、「持たず」と「持ち込ませず」
とは、実際の意味の上で一部重複している。
”introduce”の意味に苦悩した政治家大平に同感した。
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