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茗荷谷の猫
 
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茗荷谷の猫 [単行本(ソフトカバー)]

木内 昇
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢見る青年――。
幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。

時間を超えたものって不思議。
うすぐらいなかにあって、わからないから、
きれいな気がする。
――佐内正史

内容(「BOOK」データベースより)

新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢みる青年―。幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 240ページ
  • 出版社: 平凡社 (2008/9/6)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 458283406X
  • ISBN-13: 978-4582834062
  • 発売日: 2008/9/6
  • 商品の寸法: 18.4 x 13 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
 何の予備知識もなしに、ただ題名と装丁が気に入って手にとったが、なかなかの拾い物であった。他の作品も読んでみようと思わせる力がある。
 江戸時代の染井吉野の話から始まり、少しずつ時代を追っていく短編集。特に気負った文章でもなく、そういった面では、よほどうるさい方でない限り心配は要らないと思う。舞台はすべて東京で、地理がわかる分、楽しんだかもしれないが、別に知らなくても支障はない。
 ただ、明治、大正、昭和初期の基礎知識があった方が楽しめることは確かだ。個人的には、内田百間の登場が嬉しかった。特に扱われている作品が「冥途」とくればポイントは大きい。
 星を一つ減らしたのは、「人間ていうのは時代を経てもあまり変わらないんだよね」というメッセージ性がちょっと強過ぎるかなと思ったから。本の世界でぐらい現実を忘れてもいいのではないか。
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Roko
形式:単行本(ソフトカバー)
 どの物語に登場する人も不思議なこだわりを持っていました。桜に命をかけた人も、映画監督になるのが夢だった人も、他のことなどには目もくれず、自分の理想に近づこうと必死でした。
 そんな中で異彩を放っていたのが「隠れる」の耕吉さんです。意味のあることはしないようにしよう。誰とも仲良くしないでいこうと努力し続けるのがあんなにむずかしいとは。
 人生とはままならぬことの連続です。みんなと仲良くしていきたいと思う人には友達ができず、放っておいてくれと思っている人には、うるさく付きまとう人がいたりするのです。努力したからそれが報われるとは限らないし、ぼうっとしていても上手くいってしまうこともあります。
 信じていた人に裏切られ、あてにしていなかった人に助けられ、気にして欲しい人には無視され、どうでもいい人に好かれてしまい、ああ、どうすればいいのでしょう!

 9つの物語は関係なさそうな顔をして、でも、そうっとつながっています。この世に生きている限り、みんなどこかでつながっているということなのでしょう。
 どの物語を読んでも、その時代に生きていたわけでもないのに、なんだか懐かしさを感じてしまうのが不思議でした。
どこか知らないところで、わたしもつながっているということなのでしょうか。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
九つの話からなる連作短編集。
時は幕末から昭和、東京オリンピック目前の頃まで、およそ百年の流れ。
場所は巣鴨染井、品川、茗荷谷、など九つの東京の町。
ひとつひとつの章に町の名が添えられている。
人は名もなき市井の男女が主人公を務めている。

なんとも不思議な味わいの話ばかりだ。
時も場所も人もそれぞれ異なる話ながら、その三者が実は紗を掛けたように
透けて繋がりあい、読む者にも時間の重なりや人の関わりがしっとり馴染み、
前の話が後になって急に鮮やかに立ち帰ってくるような感じだ。
どの話も普通の人々を描きながら、知らぬ間に現実を突き抜けた世界が
ふうわりと広がっている。夢と現の入り乱れるさまがある時は凄味を帯び、
ある時は滑稽さを伴って迫ってくる。
淡々とした語りで繰り広げられる市井の人の話は、諦念や鬱屈や焦燥感、
現実との乖離、無力感なども掬いとり、あたら幻想が先走ることなく
ひっそりと落ちついた佇まいだ。
本のタイトルにもなっている「茗荷谷の猫」のラストの衝撃、「庄助さん」の
とぼけた味わいと、「ぽけっとの、深く」で明かされる彼のその後に息を呑んだ。
「てのひら」は、ほろりとさせられた。

静かな物語のどれにも人が生きた証があった。
ちょくちょく登場したひとりのご老人は、本当はどういう人だったのだろう。
そんなことを気にしながら本を閉じた。 
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前半は退屈だったが、後半を読んで、私の中でのこの短編集の評価が、見事に一変してしまった
私は、筆者の最新作「笑い三年、泣き三月。」を読んで筆者に興味を持ち、筆者の最初の注目作と言われているこの「茗荷谷の猫」を読んでみる気になった。... 続きを読む
投稿日: 9日前 投稿者: gl510
さまざまな人生
短編集で、幕末から昭和に至る100年ほどの江戸・東京を、時の流れと場所の移りかわりで、9つの物語で描いています。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: みれいゆ
ほっと一息の本
この本を手に取ったのは、短編の題名である地名の多くにそこそこの土地勘があるいうこと、猫好きで、猫がどのような役割で出て来るのだろうと考えたこと、そんなところでした... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: ぴか
構成が面白い
最近はいろいろな小説の手法が出ていますが、幕末から昭和までのそれぞれ9篇の物語が桜であるとか猫であるとか一軒家であるとかの微妙な糸でつながっていくという構成で、不... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: unusi
謎を楽しむ
とにかく不思議な本だ。いわゆる連作短編集で、幕末の江戸から、東京になって戦後10年程ぐらいまでのスパンで、そこに生きる人々を9つの物語で描いている。何かにとりつか... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: 山科のうし
ジャケットは地味ながらも良書
これは面白いです。
評価的には、限りなく★4つの世界です。

町田康を淡々とさせた文体とでもいいましょうか、... 続きを読む
投稿日: 2009/7/31 投稿者: ahum
江戸・東京スピンオフ短編集
... 続きを読む
投稿日: 2009/5/16 投稿者: くわもちじんぺい
胸に迫る
末の江戸から昭和の東京を舞台にした短編集。

一見ばらばらに見える物語が
実はちょっとしたところで繋がっている。... 続きを読む
投稿日: 2009/2/17 投稿者: なおっち
あなたの足下にも未知の歴史があるかも…
全九篇の短編からなるチェーンストーリー。... 続きを読む
投稿日: 2009/1/3 投稿者: テツカッチン
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