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英霊の聲 オリジナル版 (河出文庫)
 
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英霊の聲 オリジナル版 (河出文庫) [文庫]

三島 由紀夫
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

などて天皇は人となりたまいし―天皇に殉じた青年の魂の復権をめざし、天皇制批判の問題作として“イデオロギー小説か、芸術小説か”と騒然たる物議をまきおこした表題作と、「十日の菊」「憂国」を合わせた二・二六事件三部作。エッセイ「二・二六事件と私」を完全復活させた待望久しいオリジナル版文庫。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

三島 由紀夫
1925年、東京生まれ。学習院を経て、東大法学部を卒業。16歳で「花ざかりの森」を発表し、天稟を注目される。戦後、「仮面の告白」で作家としての地位を確立。1970年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 272ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2005/10/5)
  • ISBN-10: 4309407714
  • ISBN-13: 978-4309407715
  • 発売日: 2005/10/5
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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By New JJ-K 72 トップ1000レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
本書は、二・二六事件に絡んだ1.英霊の声、2.憂国、3.十日の菊(戯曲)と4.二・二六事件と私、で構成されています。

1.二・二六事件で処刑になった将校と第2次大戦の死した特攻隊の神格(霊)が、神道の儀式で人に宿り、天皇の在り方に関連してその無念をぶちまける「英霊の声」

2.新婚故、二・二六事件を起した仲間から決起に声をかけられず、逆に彼らの討伐を命じられることに憂い、生と性の絶頂で心から信頼できる美しい妻とともに自刃する「憂国」

3.二・二六事件で命を狙われた時にその人生の最高点を迎えた大臣の2度と最高点を味わえない喪失感を引きずった生きる屍と化した隠居生活とその再起をかける醜さ、そして、彼を守るために息子を失った家政婦のその業による変わらぬ気性が描かれた「十日の菊」

どれも非常に読み応えがありますが、本書で最も重要なのは4.各作品の三島による解説も含んだ「二・二六事件と私」だと思います。三島はその中で以下のように述べています。

「私の癒しがたい観念の中では、老年は永遠に醜く、青年は永遠に美しい。老年の知恵は永遠に迷蒙であり、青年の行動は永遠に透徹している。だから、いきていればいるほど悪くなるのであり、人生はつまり真逆様の頽落である。」

その氏の観念は「憂国」、豊饒の海の第2部「奔馬」へと繋がり、やがて国体のあり方を世間に知らしめる等の思いも交わり、彼自身の自刃に繋がったのだろう想像でき、そういった氏の観念・思想等が知れるという意味でも非常に価値のある本だと思います。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 美輪明宏さんの著書に「三島由紀夫が磯部の霊に憑かれて記したもの」とあったので購入してみました。言葉がやや難解なところもありますが、感覚でその意味を捉えていくような心地よさはあります。しかし書かれている事は何か深い底から怒涛の様に吹き上げてくる「激情」。
 私は三島さんの決起事件を口伝でしか聞いていませんが、これを書きあげる心根で居たなら為すべき行動であったのかな、とは思います。
何度も何度も読み返してこなしてみようと思います。ただ伝わってくるものが激しすぎて少し怖いですね。凡人の私には。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
だが、三島の短編集でこう云う具合にテーマで括られた作品集は珍しい。
しかしこれは尋常一様の短編集ではない。
特に「英霊の聲」と「憂國」は三島の全作品の中でも、長・短編の区別なく傑作中の傑作だろう。
「憂國」は三島自身が代表作に選んでいるし、世評も高い作品だが、見落としてはいけないのは「英霊の聲」だ。人生の最後に小説家であるより憂國家であろうとし、認識者であるより行動者であろうとした三島が、晩年の一連行動に身を投じるに際して、その思いのたけを吐露した重要な作品だ。
「226」や「特攻」と云った問題は、この作品の中で語られている面だけで捉えきれる物では勿論ないが、三島もその事は承知の上で、避けて通る事は出来ない一番デリケートな部分を剥き出しにした作品だと云える。
右翼・左翼と云った偏狭な論議に惑わされる事なく、この作品と正面から対峙してみる事は、日本人として無益な事では決してない。
ぜひ熟読されたい。
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