パラグラフリーディングとは、「段落ごとの筆者の主張をつかむ」という趣旨の読解方法で、ディスコースマーカーによる前後関係などによって前後の文を類推したり、展開を予想することで速読を可能にします。これは入試現代文にもあてはまることです。
例えば、抽象的表現→具体的表現の言い換えの場合、
「自然破壊は凄まじい速度で進行している。森林が世界中のいたるところで焼かれていて、さらに水質汚染も広がっているのだ」
「自然破壊は凄まじい速度で進行している。」という文が完全に理解できれば、具体的表現などほとんど読む必要はない(速読ができる)のです。
そもそも、具体的表現とは抽象的表現を説明するためのものであって、抽象的表現で理解できればそれにこしたことはないからです。その逆も当然あります。
英語も同様で、パラグラフ冒頭にあらわれやすい抽象的表現がそのパラグラフ全体の主題なることが多い、というのがこの本に書かれています。
パラグラフリーディングとは、どの言語においても現れる共通の特徴を上手くつかんだ読解方法で、本質的な読解方法だと思われます。これは入試現代文にも簡単に適用することができ、また入試現代文の読解方法を英文読解に容易に組み込むことも可能にさせられると思います。
著者の島田氏は、極めて的確に必要十分なポイントを示しており、この本は取り組みやすい構成となっていると思います。また、大学入試の問題の解法も解説されており、より実戦的でテクニック的な要素も含んでいます。
当然、演習するにはこの本一冊では足りませんが、「パラグラフリーディングへの招待」としてはもってこいの良書だと思われます。
次に取り組む参考書は、パラグラフリーディングのストラテジー(2)、ハイレベル演習ならば速読のプラチカがオススメです。