題名は「英語脳の鍛え方」ですが、前半は誤訳に対する解説、
後半はより良い訳文をつくるための手法等が紹介されており、
第三者の翻訳に対する解説よりも、著者自身の模範訳が多く含まれています。
テーマ別に18章で構成されており、ためになる箇所もありましたが
首をひねりたくなることも多々ありました。
第5章は「時には必要補充訳」というテーマのもと、
補充し過ぎではと思われる訳例が紹介されています。
第6章では、「翻訳は原文どおりに頭から」というテーマのもと、
訳し下ろすには無理があると感じる英文も、訳し下ろされています。
その他の章でも、原文の解釈が飛躍しすぎではと思われる例があり、
翻訳は個々の感性によるところもあるとは言え、
中立的ではなく少し偏った内容に感じました。
また、上から目線だったり皮肉っぽい文章も少なくなく、
途中で何度か読むのを止めようかと思いました。
「誤訳の構造」「誤訳の典型」「日本人なら必ず〜」は
繰り返し読んで参考にしたいと思っていますが、
この本を再び読むことはないでしょう。