テキストの切り口も斬新である。本書では、冒頭で院長と先生の「Doctors' Conference」が催され、佐藤雄太、山田早紀という2人の「患者」のリスニング力をアップさせるための方法について話し合われる。読者は、ここに掲載されている「リスニング力診断表」を見て、自分に何が欠けているのか、どうすればリスニング力をアップできるのかがわかるようになっている。
「会議」が終わると、次は佐藤雄太、山田早紀というタイプの違う患者のリスニング力をアップさせるための具体的方策が提示される。音声訓練の不足、学校英語の影響、情報処理訓練の不足という問題を抱える佐藤雄太に対しては、母音、子音の聞き分け、ディクテーション、シャドウイング、スラッシュ・リーディング、スラッシュ・リスニング、ラピッドリーディングなどのテクニックが提示され、語彙力、英文法、一般教養といった知識や集中力が欠如している山田早紀に対しては、語彙力強化、英文法・構文の強化、音読即訳などのテクニックが提示されている。読者は、付属のCDを使って彼らと同じように訓練をすることで、知らず知らずのうちにリスニング力をアップさせることができる。
本書は、きわめてわかりやすく書かれているため、中学英語がわかる人ならひと通りは学べるが、後半のスピーチや新聞記事を読む訓練などは多少レベルが高く、中級者向けといえる。ある程度日常会話はこなせるが、さらにリスニング力に磨きをかけたい、という人におすすめしたい1冊である。(土井英司)
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欲を言えば、この本では生徒がやらされるすべての問題が本やCDに入っていない。例えば発音の問題では100問、生徒がやらされているのに、本では20問しか載っていない。また、生徒には宿題も出ているのに、それも載っていない。さらにシャドーウィングにしても、テキスト上では先生が時々テープを止めて区切っているのに、CDはそのようになっていない。できれば、すべてを網羅したものをもう一度このレベルで出してもらえないだろうか?
私は後半に出てくるタイプに近かった。自分の足りない部分を強化しようと思う。
本書の唯一の欠点は、発音自体の解説が不十分であること。早口言葉をいくら練習しても滑らかなカタカナ英語になるだけ。この部分には誤解を招くような表現もあったため、評価を下げて申し訳ないが星を一つ下げた。
もちろんそれがこの本の出来を大きく左右するわけではないが、厳密に“通じる英語を目指す人は、発音専門書を一冊、同時に仕上げることをおすすめする。
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