購入しようかどうしようか、と迷っておられる方に注意していただきたいのですが、本書で選ばれている言葉は7割程がシェイクスピアからの引用です。あとはシェリーやテニスン、ミルトンなどが少々。
そのこと自体は選者の判断なのでいいのですが、多くの英語圏詩人・作家の言葉から割合まんべんなく名句を選び集めている本だと思って本書を買った、私のような人間をこれ以上増やさないためにとりあえず一言させてもらっておきます(笑)。
また、引用文は英語の原文を載せているようだし、英語学習の手助けになる要素のある本なのかしらと思って買うと、やはり「あれっ」となります。本書の解説は英語の語句や語法についての解説ではなく、言葉の意味内容及び作品やその背景についての解説です。シェイクスピアの『マクベス』からの引用なら、その言葉が発せられた場面の説明、執筆当時のシェイクスピアの状況、またエリザベス朝の風俗や慣習についてなど。あとは著者の方の見解・解釈、生活と結びつけての所感で、短いエッセイのような感じ。聖職者の方が書いておられるため、学者さんや研究者さんが書かれる解説とは雰囲気が大分違います。懇談風というか。しかし全く重たくはなくて、気軽な読み物風。強烈な主張とか、独特の解釈とかはありません。
教養書です。