本書は、英語をツールとして使用し、英語の授業を試みたいと考えている方にとっては待望の書と言えます。私自身、高校の英語教師でありますが、訳読式の授業展開にどっぷりとつかってしまっていて、新学習指導要領の目玉である「オールイングリッシュの授業」に大変な不安をかかえておりました。そんな折、この本に出会いました。この本の中では、クラスルームイングリッシュの具体例などの基本的な内容(英語教師でありながらなかなか英語を普段の授業で使用していなかった私には、とても参考になりました)から様々なアクティビティ(要約やリテリング、音読指導、バルーンディベートなど)にまで内容が展開されており、しかもアクティビティについては、学校のレベルに応じて柔軟に活用できるよう配慮されていて、大変助かります。また、後半では「英語による英語の授業」の中で想定される疑問点(たとえば、オールイングリッシュといってもどのくらい英語を使えばよいのか、テストのあり方は、など)について「かゆいところに手が届く」といった具合にアドバイスがなされており、そこから読みはじめても十分です。
余談にはなりますが、本のカバーデザインなどもすばらしく、実際に手にとって読みたくなるような体裁で、今では本書は私のバイブル的存在になっております。たくさん出ている英語教育系の本で、どの本から読もうと考えている方には、内容、構成、読者への配慮など多くの点からこの本をお薦めします。