翻訳の中でも実務(産業)翻訳についてどのように学んでいけばよいかの道筋を示してくれる本です。
文芸翻訳に携わる方の著書は多く出版されていますが、実務分野の著書は少ないので重宝しています。
「概念訳と説明訳」など一見するとやや小難しい内容に思える章もあるものの、
文例を参照しながら読んでいくと理解しやすくて参考になります。
適切な訳語の選び方、探し方についても示唆されていたり、
辞書の性質、用い方についての説明が乗っているのもためになりました。
他の翻訳家の著書を読んだ時にも、同じように薦められている辞書がありましたが、
この辞書は収録語数が豊富、こちらは説明が詳しいなど、お薦めの理由が分かってよかったです。
著者の実体験を踏まえてのエピソードからは、実際に翻訳で仕事をしている人がどんな風に、
どのぐらいのペースで仕事をしているのかといったことを知ることができてイメージが膨らみました。
改訂版では練習問題が巻末にまとめられているのも使いやすいと思います。