苦手な日英翻訳を中心に通読しました。
英日、日英それぞれ例文の分野が豊富で、レベルも高く、分量も充分あり、本書一冊をこなせばビジネス翻訳のスキルを確実にマスターできると言えます。
本書の構成は英日・日英ともに入門、基礎、実践とレベル別に分かれているので、段階ごとに学習をすすめることができます。
日英では日本語の冗長な文をすっきり翻訳するテクニックや日英言語間の微妙なニュアンスの違いの解説が役立ちました。
英日では順送り、逆送りの訳出法がためになりました。実践編の例題は難易度、訳出の目標時間の設定があり、economist、nature誌などから抜粋されていることから高度で挑戦しがいのある内容です。
ほかにはgoogleで単語検索する活用法、現場の翻訳業務をシュミレーションする企画書、見積書作成などは興味深かったです。
著者はプロの翻訳だけでなく、アマチュア、ボランティア翻訳の伝統が続くよう期待していて今後の翻訳の可能性に触れているのは印象深いです。
大手の翻訳学校1校の売り上げが出版翻訳市場全体の売り上げを上回る記述には驚きました。本書のメリットは翻訳学校の講義にも匹敵する実践的な内容が盛り込まれているのに、価格が2千円余りですむところです。
プロ、アマ、ボランティア翻訳者を目指す人、仕事で翻訳が必要な人にぜひおすすめしたい本です。