映画『眺めのいい部屋』や名探偵ポワロなどに登場するような感じの田舎のお屋敷に、実際に泊まれるなんて羨ましい限りです。建物の外観、部屋、庭、そして食事と、その館ごとの来歴や逸話、著者の体験談をまじえた簡潔な文章と写真で、マナー・ハウスの魅力を紹介した本書は、写真がオールカラーでないのを除く以外は、満足できる内容でした。値段は£75から£275以上(日本円でおよそ1万5千円から5万5千くらい)ですが、外見は、レトロな感じなのに、中はモダンな設備で快適な空間だったり、子供連れでも宿泊可能な場所や、内部が美術館なみの豪華さだったりと、20軒それぞれに味があって、優劣つけがたく、個人的には、亡命時代のルイ18世も滞在していたハートウェル・ハウスに宿泊してみたと思いました。また、イギリスの食事は、期待できないというイメージを覆すような、各自の美味しそうで凝った料理が素晴らしく、テディ・ベアや、犬や猫がゲストを出迎えてくれるのも、温かみのある雰囲気があって、単に気取っているだけじゃないサービスにも感心しました。