タイトルには「スコットランド」も「独立戦争」も「ロバート・ブルース」も出てきませんが、12世紀末〜13世紀のスコットランド独立戦争を描いた歴史小説です。ついに日本語でロバート・ブルースの話を読めるようになったかと思うと感慨深いものがあります。映画『ブレイブハート』の主人公ウィリアム・ウォレス、そして映画ではウォレスを裏切る悪役にされていたロバート・ブルースの長年にわたる戦いを、当時の複雑な時代背景なども含めしっかり史料を読み込んだ上で読みやすく描いています。筆者は元日産英国駐在員。駐在時代からあたためていた構想を、現役退職後ついに実現したという筆者渾身の作。小説の体裁で書かれていますが、スコットランド独立戦争史入門書として最適の本だと思います。