江戸から明治の頃の日本に興味があって、
当時の日本を訪れた外国人が記したものを適当に漁っているなかで
手に取った1冊である。
著者のポンティングは、大英博物館にも作品が収められている
イギリスの著名な写真家だそうだが、
本書はそのポンティングが1902年から1906年頃の日本を訪れ、
各地をまわって写真をとり、紀行文を書いたものである。
なにしろ写真が素晴らしい。
ほんとうに素晴らしい。
富士、宮島、日光、阿蘇といった代表的な景観から、
芸者、僧侶、飾り職人、海女などの市井の人物まで、
本書の魅力はこれにつきる、といってよい。
この百年の間に私たちは、取り返しのつかない大切なものを
なくしてしまったのかもしれない、そんな感慨にとらわれた。
ちなみにp244の芸妓が観月ありさに似ている。
百年前にも現代的な美人がいたんだと感心した。