十数年前に実際に舞台を観ました(そのときはピーターライト版)。このDVDはプティバ=イワーノフ版に追加振り付けをしたダウエル版です。説明書には研究や発見を重ねて創られたと書かれています。
バレエだけのプティバ=イワノフに比べれば話を少し分かりやすくしてあります。
1幕のワルツはリボンやポールを持って踊ります。
またパドトロワはワルツの前に始まります。ちなみに全体を通して道化師は登場しません。
英国ロイヤルらしく、演出や装置、衣装はとても豪華で凝ったものとなっています。
1幕は他のバレエ団と比べれば見ごたえがあります。ただ、ウィリアム王子が軍服を着ていたように、
この王子も軍服を思わせるような地味な衣装にしてあります。
2幕、4幕の白鳥はオデットをのぞき、ロマンティックチュチュを着用し羽飾りはつけていません。
例えるならばジゼルのような感じです。3羽も2羽にして踊るので目新しさはあります。
オデットはマイムを多用するので知らないと何をしてるの?状態です。
3幕はとにかく豪華なのですが、各国の踊りに合わせて照明が変わり、観にくい箇所があります。
最後の場面はオデットの前でオディールがスモークの中でずっと羽ばたいて終了です。勝ち誇った側を
対象にしているのか真っ赤な照明になるので悲壮感が欲しい方は違和感を感じるかもしれません。
残念なのは、オデットを踊るスニュスは似合っているのですが、王子のソアレスは王子様という雰囲気の持ち主ではありません。またこの演出は王子の踊りというものが殆どありません。
踊ってもタイツが黒で照明も暗いのではっきり分かりませんが、上手いとは言えません。
悪魔のロットバルトはふくろうの格好をしていて、3幕では何故かモヒカンで登場します。
4幕も原典版ということで他のバレエ団とそう変わりはありませんが最後は二人とも湖で死にます。
表紙の場面は最後の部分ですが遠くから撮影しているので舞台では良くわかりません。
全体を通していえば、舞台設備が豪華なので普通にこだわりなく観るなら満足できるかも知れません。
ただ、マイムや細々とした演技(必要ないようなものまで)を多用しているので踊りや雰囲気で
表現して欲しい作品です。