織田信長にゆかりのある20人の武将を扱っています。
あまり有名ではない武将を取り上げていたり,また著者独自の視点・分析があったりして,楽しめます。
例えば,織田の血を引く武将を9人も取り上げていますが,織田秀信,あるいは津田信澄・津田信弘といった名前を聞いてピンと来る人は,そう多くないでしょう。
また,有名な武将である前田利家にしても,「本能寺の変で得をした」という主張に,なかなか説得力があります。「滝川一益忍者説」も然りです。
本書で取り上げられている武将のうち,「勝ち組」に分類できるのは,前田利家くらいのものでしょう。他は「負け組」といってもよいほどです。
これは,著者の「歴史は勝者によって捏造される」という主張の表れの一つと言えると思います。
勝者によって抹殺されたり捏造された歴史を注意深く掘り起こす作業は,本来専門の歴史学者による仕事のはずですが,それが不十分であるからこそ,一連の著者の作品が支持を受けているのでしょう。
今後も,作品を期待します。